チェスの駒には、強さの目安になる点数があります。駒の点数の一覧と、一番強い駒、点数を使った駒の交換の考え方を紹介します。当サイトのパズルやレッスンでも、この点数を使っています。


チェスの駒の点数(一覧)

チェスの駒の点数は、次のとおりです。

駒 点数 最初の数(片方の色)
ポーン 1 8
ナイト 3 2
ビショップ 3 2
ルーク 5 2
クイーン 9 1
キング 点数なし 1

最初は、片方の色で合わせて39点あります(ポーン8点、ナイト6点、ビショップ6点、ルーク10点、クイーン9点)。

この点数は、駒がどれくらい役に立つかの目安です。ルールで決まっているものではありませんが、多くの入門書やチェスのサイトで同じ点数が使われています。


一番強い駒はどれ?

一番強い駒は、クイーン(9点)です。

クイーンは、縦・横・斜めのどの方向にも、何マスでも進めます。ルークの動きとビショップの動きを、合わせて持っている駒です。そのため、1つでたくさんのマスに利きがあり、相手の駒を狙いやすくなります。

d4 のクイーンが動けるマス。縦・横・斜めの、全部で27マス 盤の真ん中(d4)に置いたクイーンは、27マスに動けます。

クイーンは早く動かしちゃだめ?

最強だからといって、クイーンを早くから動かさない方がよいと言われます。
チェス初心者の私は、全部クイーンで相手の駒取ればよくね?と安直な考えで対局し、ことごとくクイーンを取られて敗北しました。
小駒(後述)を中央に展開➡キャスリング➡満を持してクイーンを前線へ、というのがよく言われる序盤の進め方です。

キングは何点?

キングには点数をつけません。キングは詰まされたら負けになり、ほかの駒と交換することができないからです。

キングは1マスずつしか動けないので、序盤や中盤は守られる駒です。ただ、駒が少なくなった終盤では、キングも前に出て戦う大事な戦力になります。


大駒と小駒(マイナーピース)ってなに?

駒は、強さで2つに分けて呼ぶことがあります。

呼び方 駒
大駒(メジャーピース) クイーン、ルーク
小駒(マイナーピース) ナイト、ビショップ

大駒は、クイーンとルークです。 ナイトとビショップは、小駒(マイナーピース)と呼びます。


点数はどう使うの?

点数は、駒を取り合ったときに、得をしたか損をしたかを考えるのに使います。取った駒の点数と取られた駒の点数を比べて、差を見ます。

交換 点数 結果
ナイトとビショップを取り合う 3点と3点 互角
ナイトかビショップを取られて、ルークを取る 3点と5点 2点の得
クイーンを取られて、ルークを取る 9点と5点 4点の損

ナイトかビショップと引き換えにルークを取ることを、「エクスチェンジを得る」と言います。

たとえば、みんなのパズルにある次の局面です。白のナイトが b6 から d7 に跳んで、黒のクイーン(c5)とルーク(f8)を同時に狙っています(両取り)。

白のナイトが d7 に跳んで、黒のクイーン(c5)とルーク(f8)を同時に狙う局面 1. Nd7 の両取り。黒はクイーン(9点)を逃がすので、白はナイトでルーク(5点)を取れます。そのあとナイト(3点)を取り返されても、2点の得です。

相手より駒の点数の合計が多い状態を「駒得」と言います。駒得すると、ふつうは勝ちに近づきます。駒が多い方が、相手の駒を狙ったり、キングを詰ませたりしやすいからです。

大駒で積極的に相手の駒を取りに行くと、点数の低い駒に狙われて逃げ回ることになり、かえって駒損しやすくなってしまいます。
私は、中盤戦は小駒が攻撃役として駒得を狙うようにしています。ちなみにポーンは壁役、大駒は後方からにらみを利かせる役です。

点数の計算については、駒を取ったり取られたりするたびに点数を足し引きしていると、駒の交換が続いたときに、今は得しているのか損しているのかわからなくなってしまうことがあります。
そんなときは、盤の上下に並んでいる取った駒の点数を合計して、相手と自分で比べるようにしています。どちらも39点から始まるので、取った駒の合計点数が多い方が駒得です。


点数どおりにならないこともある

点数は、あくまで目安です。局面によっては、点数どおりの強さにならないことがあります。

  • ビショップが2つそろっている(ビショップペア)と、少し強いと言われます。 白マスと黒マスの両方に利きがあるからです。
  • 駒がつまった局面ではナイト、開いた局面ではビショップが働きやすいと言われます。 ナイトは駒を飛び越えられ、ビショップは遠くまで利くからです。
  • もうすぐ成れそうなポーンは、1点より価値が高くなります。 成ればクイーンになれるからです。
  • どんなに駒が多くても、詰まされたら負けです。 駒得よりも、キングの安全が先です。

このサイトでの使い方

当サイトでも、この点数を使っています。

  • パズル・レッスン: 最善手から数手先まで進めた局面で駒得になるか(2点以上得するか)を、この点数で判断しています。みんなのパズルの問題や、レッスンの「チャンスの場面」を選ぶときに使っています。
  • 盤の上下に、取った駒が出ます。 どちらが何点分取っているかを見る目安になります。
  • AI解析の評価値は、駒の点数とは少し違います。 駒の点数だけでなく、駒の働きやキングの安全も入れた数字だからです。くわしくは「チェスAI Stockfish(ストックフィッシュ)とは?強さ・仕組み・評価値の見方」で紹介しています。

レッスンの盤。上の段に黒が取った白の駒(ナイトとポーン3つ)、下の段に白が取った黒の駒(ナイトとビショップ)が並んでいる 上の段は黒が取った駒(3 + 1 + 1 + 1 = 6点)、下の段は白が取った駒(3 + 3 = 6点)。取った駒の点数が同じなので、駒の損得は互角です。